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陸上・安藤 初出場の五輪印象「Qちゃん」

2021年5月4日 22:47
陸上・安藤 初出場の五輪印象「Qちゃん」

3日に行われた陸上の日本選手権女子10000m(静岡スタジアム)で2位に入り、東京五輪代表に内定した安藤友香選手(27)が静岡・掛川市内で一夜明け会見に臨みました。

■マラソンの五輪代表を逃した時「トラックで狙いたい」

――日本代表に内定した感想と東京五輪への抱負

大変な世の中の状況の中、こうして大会を開催してくれたことに本当に感謝の気持ちでいっぱいです。昨年3月の名古屋ウィメンズマラソンで準優勝になり、マラソンでの代表の切符を逃した時から、可能性がある限りトラックで代表を狙いたいという気持ちがありました。

周りの方の支え、応援があったおかげで、自分らしい走りで代表権をとることができたということで、今はうれしい気持ちと、ほっとした気持ちです。

東京五輪では自分ができる最大限の準備をして、今の自分よりさらに成長した姿を見せられるように精いっぱい頑張っていきたいと思います。

――ジャパンのユニホームを着た感想、昨晩は眠れたか?

五輪の日本代表に選ばれることは今回が初めての経験。今まで経験したこととは違う緊張やプレッシャーも、自分も想像していないようなことが起きると思うんですけど、そういう経験ができることに感謝とその舞台に立てることに自信を持って、最大限のパフォーマンスができるように頑張りたいと思います。

私もお二方(ともに会見を行った伊藤選手・廣中選手)と一緒で眠れなかったんですけど、眠れないこともいい経験かなと思うので噛みしめて、これからも頑張りたいと思います。

――日本選手権を振り返って何点の走り?その理由

3日のレースは今の自分の力を出すことができたので、100点です。走る前から思っていたことなんですが、走り終わった時に後悔なくやり切ったって思うレースがしたかったので、それをできたことがよかったなって思います。

レース展開を見るとまだまだ弱さがあるので、しっかり今回の結果を受け止めて、その課題を克服できるようにしていきたいです。

――レース内容を振り返ると

前半は廣中選手が素晴らしいペースで引っ張っていってくれたので、胸を借りて自分もついていたのですが、4月にあった金栗記念の時も同じようなペースだったので後半前に出る形になりました。

実際は廣中選手がずっと引っ張っていくのは疲れるんで「行って」っていう合図というか、あえて外に出たので自分が前に出る形になったんですけど、私の勝手な解釈ですけど横についた時に(廣中選手が)「一緒に行こう」というイメージで私を鼓舞するじゃないですけど、すごくありがたみを感じながら走っていました。

――コロナ禍を振り返って

環境が制限される中で、それでも練習できる環境を整えてくれていたので、やれる環境の中で自分たちができることをやりました。試合が中止や延期になる中で、今自分が取り組んでいることは絶対に後に結びついてくる。

それを信じてやってきたことは今に結びついていると思います。昨年名古屋を走って、当初の予定ではその後、日本選手権だったんですけど、コロナで延期して自分にとってはチャンスが巡ってきたのかなと思います。

――5000mなど複数種目を狙う考えは?

10000m1本でいきます。

――地元の岐阜へメッセージ

私の出身は岐阜で、高校が愛知。その後、浜松でも実業団のチームで所属させてもらっていたので、本当に東海地区で静岡に近いところで今回、日本選手権が開催されるということで、たくさんの懐かしい顔ぶれの人たちが応援に来てくださいました。

大会の役員の方たちもスタッフの方たちも、ゴールしてから「おめでとう」と近くにきて言ってくださったことで気づいたこともあって、本当にいろんな方々に支えられて応援してもらっているんだなと実感した試合でした。

そういった人たちが、自分のことのように「内定おめでとう」といってくださったことは、やってよかったなとも思いました。東京五輪も自分らしい走りをして、自分が一番笑顔でゴールすることが恩返しになると思うので、それができるように頑張りたいと思います。

■「五輪ってすごい」シドニー五輪・高橋尚子さんの金メダル

――五輪と聞いて子供時代に印象深い選手や出来事は何?本大会で子供たちにどんな姿を見せたいか

小学校の時に高橋尚子さんがシドニー五輪で金メダルをとっていたのをテレビで見ていたので、漠然と五輪ってすごいなと。夢感覚で見ていたんですけど、それが、自分が社会人で少しずつ走れるようになってきて、夢から目標に変わって手の届くところまでこられたので、自分が実際に五輪の舞台に立てるとわくわくしている気持ちです。

少しでも自分の走っている姿を見て、元気とか勇気や感動を与えられるような走りができたらと思います。

――本番では自分らしい走りをするのが一番の目標だと思うが、安藤選手にとって自分らしい走りとは

最後まで諦めずに自分らしく走ることを大事にしていきたいと思います。

写真提供:日本陸上競技連盟