体操橋本「最強最高」演技で五輪二冠へ
体操の橋本大輝選手が16日、東京五輪の選考会であるNHK杯に出場しました。
全日本選手権との合計点で競われる今大会は、上位2人が東京五輪の団体代表に内定します。
全日本選手権で予選7位から逆転優勝した橋本選手は最初のゆか、G難度のリ・ジョンソンの着地で大きく前に一歩動いてしまい、続くあん馬でも開脚旋回でバランスを崩すなど、硬さが見られる立ち上がりとなりました。
4種目の跳馬では、世界最高難度6.0の“ヨネクラ”への挑戦が期待されましたが「しっくりこなかったので、着地をまとめようと思った」とひねりが半分少ないロペスに急きょ変更します。それでも着地を完璧に決めると、全演技の中でトップタイのEスコアとなる9.533をマークしました。
しかし、平行棒では着地で後ろに大きく動くミスで点数が伸びず、2位の谷川航選手との差は0.004となります。鉄棒最終演技者の橋本選手は13.299でトップに並ぶ状況の中、G難度のカッシーナを含む5つの離れ技を決め14.066をマークし、全日本選手権と合計259.530で初優勝、東京五輪の切符を手にしました。
大会後、橋本選手は日本テレビの単独インタビューに答えました。
――代表ジャージに袖を通してみて
「率直な感想を言うんですけど、軽い素材だなぁーと思いました。でもこれから着るには重くなってくる。まだ着るにはふさわしくない演技だったので、五輪まであと2か月間で着るにふさわしい演技をしたいと思いました」
――リオ五輪をテレビで見て、五輪は夢のまた夢と感じていた中学3年生の自分に言葉をかけるとしたら
「もしかけられる言葉があったとしても、自分のやりたいことをしなさいと言っていると思います。そこで『五輪に出てるよ』と言ったら調子に乗ってケガしたり、良い人生を歩めるとは100%言い切れないので、やりたいようにやりなさいと言いますね」
――東京五輪の目標は
「団体総合と個人総合で金メダル獲得です。日本が一番であることを証明したいのと、(世界選手権団体銅だった)2年前の悔しさを晴らしたいので、そこを目標にやっていきたいと思います。安定してDスコアも高い最強の演技、最高の演技を見せられるように頑張りたいです」
〈東京五輪団体代表〉
・橋本大輝
・萱和磨
東京五輪団体代表の残り2人は、6月に行われる種目別選手権の結果を踏まえ、チーム貢献度などによって選ばれます。