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大ケガ乗り越え涙 体操北園が初の五輪代表

2021年6月6日 22:28
大ケガ乗り越え涙 体操北園が初の五輪代表

東京五輪代表最終選考会を兼ねた体操の全日本種目別選手権は6日、群馬県・高崎アリーナで決勝が行われました。男子団体の3枠目に谷川航選手、4枠目には4月の全日本選手権で大ケガをした北園丈琉選手が選ばれ、初の五輪代表を決めました。

すでに5月のNHK杯で橋本大輝選手、萱和磨選手が代表に内定しており、残りの2選手はチームへの貢献度などによって選ばれます。貢献度で他選手をリードし、代表3枠目をほぼ確実としていた谷川選手は平行棒に出場。安定した演技を見せ、見事3枠目を勝ち取りました。

4枠目は、北園選手と杉野正尭選手の一騎打ちとなりました。北園選手はあん馬などで得点を伸ばし、杉野選手との差を徐々に広げます。最終種目の鉄棒、杉野選手は15.000点と高得点をマーク。一方の北園選手、4月の全日本選手権で両ひじ靱帯(じんたい)損傷などの大ケガをした鉄棒で、この日はほぼミスのない演技。演技後、思わず涙があふれた北園選手が4枠目を勝ち取りました。

北園選手は試合後、大ケガを振り返りつつ、「最初はこんなにできると思ってなかったし、ケガした時を思い出すと本当にいろいろ込み上げてくるものがあって、今日はまず代表に入れて良かった。いろいろな方の支えのおかげでこうして戻ってくることができた」と感謝の言葉を述べました。

東京五輪については「代表に入ることができたので、絶対に団体での金メダルを全力で取りに行きます」と意気込みを語りました。