陸上の男子１００ｍで日本新記録となる９秒９５をマークした山縣亮太選手（２８）が９日、会見を行いました。

“日本最速の男”になった心境を聞かれた山縣選手は、「変わらない日々を過ごしているので実感はないけど、たくさんメッセージをいただけてうれしい。特に小学校の同級生から来たのは久しぶりですごくうれしかった」と喜びを語りました。

「９秒台を意識し出したのは中学生の頃。長かった」と語った山縣選手は、１０日に２９歳の誕生日。「（新記録は）自分への誕生日プレゼントもそうだが、父の日と母の日に何もしてあげられていなかったので、両親にいいプレゼントになった」と、親孝行な一面をのぞかせ「家族は自分の調子がいい時も悪い時も、一番力になって支えてくれた存在なので感謝の気持ちでいっぱい」と述べました。

それでも記録更新後、両親からは、「五輪出場が決まるまで浮かれるなよ」と、発破をかけられたことを明かしました。

更なる記録更新に向け、「スタートから中間の加速に乗る前半が課題。より精度を上げていかなければいけない」と、進化に意欲をみせた山縣選手。

次のレースは、東京五輪の日本代表を決める日本選手権（２４日～２７日、大阪・ヤンマースタジアム長居）。３位以内に入れば代表内定が決まるレースに、「３位以内に入ることを意識して代表権を取りに行く。速い選手もたくさんいるので順位を狙うことは簡単ではないと思いますけど、しっかりと自信を持って日本選手権に臨みたい」と決意を語りました。