レスリング高橋が初五輪支えた「妻の言葉」
レスリング男子フリー57キロ級の東京五輪代表を決めるプレーオフが12日、味の素ナショナルトレーニングセンターで行われ、16年リオ五輪銀メダルの樋口黎選手と17年世界選手権優勝の高橋侑希選手が対戦。高橋選手が4対2で勝利し、悲願の東京五輪の切符をつかみとりました。
「僕の目標は出場ではなく金メダルなので、うれしいですけど、これでスタートにやっと立てたっていう感じですね」
試合終了直後、笑顔で一本の電話をかけた高橋選手。
「応援ありがとうね。気分良く(山梨に)帰ります。ありがとう」
相手は2018年に結婚した妻の早耶架(さやか)さん。
「(妻は)半分泣いて、半分興奮して。家族がいなきゃ乗りこえられなかった部分もあるので、ありがとうと伝えたいです」
実は高橋選手、早耶架さんから渡されたあるものを胸元に忍ばせて樋口選手との戦いに臨んでいました。それは、早耶架さんや高橋選手の両親、弟など家族からのメッセージが書き込まれた白いハンカチ。
「試合前に泣いちゃうじゃん、感動させんなよって感じで。これが背中を押してくれたと思います」
早耶架さんからのメッセージは「自分を信じて『いつも通り』。侑希は強い!!!大丈夫。今日はきっといい日になる」でした。妻の言葉通りになったと高橋選手は笑顔で語りました。
「これで五輪が1か月半後にあって、その中で樋口選手と戦えたっていうのはプラス材料でしかないと思って。前回の(リオ)銀メダリストを倒していい流れで五輪につなげられたと思ったので、よかったなって思います」
金メダル獲得しか考えていないと意気込んだ高橋選手。自身初となる五輪に挑みます。
提供:日本レスリング協会