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村上茉愛「胸を張ってメダリストと言える」

2021年8月3日 13:04

東京五輪・体操女子の種目別ゆかで、個人として日本女子初のメダルを獲得した村上茉愛選手が、銅メダル獲得から一夜あけた3日、メダリスト会見に臨みました。

──以下、村上茉愛選手の主な会見内容

Q:銅メダルを獲得して

──きのうは演技が終わって部屋に戻るまでに、たくさんの方に連絡をいただいて幸せな夜を過ごせたと思う。いろんな人に見てもらえて、応援してもらえるというのはすごくありがたくて、きょう1日が終わってほしくないくらい、きのうは本当に幸せな1日でした。きょうもいろんな方からのインタビューを受けたり、会見をして、メダリストになったうれしさと、メダリストとしての自覚をもってやっていかないといけない2つの思いがある。

Q:この先の現役生活、目標は

──まずは世界選手権が北九州で(10月)開催されるのが決まっているので、そこに向けて頑張っていきたい。メダリストとしての演技を、日本のみなさんに見せることができるので、きのうみたいないい演技を世界選手権でも披露できるように練習していきたい。東京五輪を集大成と、いろんな人には言っていますけど、五輪が終わってから(今後について)決めようと思ったんですけど、気持ちも体も前を向いて、まだまだ頑張りたいと思えた瞬間だった。自分の気持ちがきれないように頑張らないといけないし、体が厳しいと思えるまでもうちょっと頑張りたいと思う。

Q:リオからの5年間を踏まえて東京五輪どんな大会だった

──リオからの5年間は、リオの次の年から2年、メダルをとれたのもあるけど、けがやコロナ禍を経験して、調子の波が上下していて、上も下も味わった。人間性やスポーツをしていく中での精神力というのは、すごく鍛えられた5年間だった。自分の中ではこの5年間を踏まえての5年間だったので、貴重な5年間だったと思う。

Q:五輪の女子個人では日本初のメダル。世界選手権や他の大会とのメダルの違いは

──種目別のメダル獲得ですけど、スペシャリストというのもそうだし“五輪メダリスト”というのは、五輪でメダルをとらないと言ってもらえないものだと思う。今まで世界選手権で2度メダルを獲得していますけど、本当にメダリストと心から自信をもって言えるのは、この五輪でメダルをとることだとこの5年で思っていた。本当にメダルをとることができて、私は胸を張ってゆかで銅メダルをとったメダリストと言えると思う。どんなにつらいことがあっても、メダルをとりたいという思いは、この5年間1度も変わったことがないので、気持ちが変わることなく内容の濃い5年間だったので、それが詰まった銅メダルだと思う。

Q:他の代表メンバー、補欠の寺本明日香選手とはメダル獲得後に会話した

──先に団体で終わったメンバーもいるので、離村したメンバーからは「テレビ越しで応援していました。すごくかっこよくて、茉愛さんを目指して今後も頑張りたいです」と連絡をくれたので、それはキャプテンとして主将として代表となる演技ができたことを誇りに思う。目指していきたいアスリートになれたのは今後の自信にもつながる。寺本選手とは、試合前、試合が終わった後も連絡をして、もともと深く語り合う感じではなく何でも言い合える感じだったんですけど、試合が終わって「夢のようだね」とお互い言い合って、手紙ももらったんですけど、「茉愛がいい演技ができたら私もうれしい」と言ってもらえていたので、それが実現できて明日香に喜んでもらえる演技ができて本当によかった。落ち着いたら会いたいねという連絡はした。

Q:メダル獲得後、家族とのやりとりは

──試合3日前くらいからずっと、母から「茉愛ちゃんの笑顔が見たい、とにかく笑顔がみたい、楽しんでね」と言ってもらった。昨日は演技が終わって、直接自分の声で伝えたいと思って電話したんですけど、あまりにも母が泣きすぎていて何を言っているかわからなかったので「落ち着いたらにしよっか」と言って、母はいろんな感情を伝えたかったんだと思うんですけど、泣きすぎて伝わらなかったので、五輪が終わって離村したら母に会えるので、そこでしっかり話したい。

Q:表彰式で同点で銅メダルとなったROCのA・メルニコワ選手と花束を贈りあったことについて

──打ち合わせなどはしてなく私の思いつきなんですけど、お互い3位の表彰台に乗っていることがうれしくて何かしてあげたいと思った。お互いが同じ点数で表彰台に乗るのもめったにないので、花束を渡すことができた。


写真:ロイター/アフロ