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箱根予選会 明治トップ通過 駿河台初出場

2021年10月24日 0:15
箱根予選会 明治トップ通過 駿河台初出場

◇第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)予選会(23日、東京・陸上自衛隊立川駐屯地)

■自力の差を見せた明治大学

前評判の高かった明治大学が、2位・中央大学に4分16秒もの大差を付けて、10時間33分22秒でトップ通過を果たしました。

各校10人以上、最大12人がハーフマラソンを走り、上位10人の合計タイムを競うこの予選会では、数人ずつのグループを形成して走る“集団走”を行う大学が多い傾向にあります。しかし明治大学は敢(あ)えてその作戦をとらず、各選手がそれぞれの目標タイムを目指す走りに徹しました。

それでも多くの選手が上位でレースを進め、チーム内トップとなった加藤大誠選手(3年)の9位を筆頭に、7番手でも26位と、選手層の厚さを見せつけました。

今年1月の箱根駅伝では優勝候補にも挙げられながら、わずか26秒差の11位に終わった明治大学。「我々は本大会で勝負するのが目標」と山本佑樹駅伝監督が言うように、本選でも上位争いが期待されます。

■風が影響?前後半で大きく動いたレース

昨年の予選会は雨に見舞われたものの、ほぼ無風の好条件で高速レースとなりましたが、今年は晴天ながら、冷たい北風が選手たちを苦しめました。そのため、前半と後半とでは大きく順位が入れ替わりました。

2位の中央大学は、5kmの通過順位は22位でしたが、10kmで通過圏内の9位に入ると、後半に大きく順位を上げました。

また、主力の4年生、森凪也選手、三浦拓朗選手が本来の力を発揮できませんでしたが、2年生エースの吉居大和選手が日本人先頭争いを繰り広げ13位と奮闘したほか、総合力でカバーしました。

そのほかにも、3位の日本体育大学、4位の山梨学院大学、5位の神奈川大学、6位の法政大学、7位の中央学院大学、9位の専修大学は、序盤はスロースタートでしたが、中盤以降に順位を上げて、本大会への出場切符をつかみました。

■返り咲きの中央学院・悲願の初出場を決めた駿河台

昨年の予選会で12位に終わり、本大会の連続出場が18で途切れた中央学院大学は、3年生主将の小島慎也選手ら主力に故障があり、万全な状態では臨めませんでした。それでもエースの栗原啓吾選手(4年)が奮起し、最後は力を出し尽くして日本人トップの8位でフィニッシュ、2年ぶり22回目の出場へ大きな力となりました。

8位には駿河台大学が入り、史上44校目の本大会初出場を決めました。前半から積極的にレースを展開し、常に通過圏内で進めると、前半飛ばした多くのチームが失速するなか、後半も粘りを見せました。

「法政大学時代は、いつも面白いことをしようと思って箱根に挑んでいました。その気持ちは監督になっても変わりません」こう話すのは駿河台大学の徳本一善監督です。ちょうど20年前の第78回大会、2区で途中棄権の憂き目に遭ったのが、当時法政大学のエースだった徳本“選手”でした。駿河台大学を率いるようになって10年目、今度は“監督”として箱根路を沸かせてくれるでしょうか。

10位は国士舘大学。中盤以降順位を下げましたが、なんとか踏みとどまり、本大会出場の最後の切符を手にしました。

予選会から本大会に出場するのは以下の10校です。

1位 明治大学 10時間33分22秒
2位 中央大学 10時間37分38秒
3位 日本体育大学 10時間39分32秒
4位 山梨学院大学 10時間41分15秒
5位 神奈川大学 10時間41分57秒
6位 法政大学 10時間42分12秒
7位 中央学院大学 10時間43分08秒
8位 駿河台大学 10時間44分47秒
9位 専修大学 10時間44分58秒
10位 国士舘大学 10時間45分41秒

一方で、上位通過候補だった拓殖大学は11位に終わり、本大会出場には55秒届きませんでした。

また、前回本大会出場校では、城西大学が15位で、2年連続17回目の出場とはなりませんでした。

第98回箱根駅伝には、前回大会の結果でシード権を持つ10校と、今回の予選会を突破した10校、そして予選会で敗退した大学のメンバーで構成される関東学生連合チームの、計21チームが出場。2022年1月2日、3日の2日間にわたって開催される予定です。