イチロー年内最後の指導 バットを置き土産
日米通算4367安打を誇る元プロ野球選手のイチロー氏が12日、香川・高松市内のレクザムスタジアムで、前日に続き高松商業高校野球部を指導しました。
イチロー氏が今年3校目、年内最後に指導する高松商業高校は、春夏合わせて48回の甲子園出場を誇る伝統校。今年の夏の甲子園は、去年12月にイチロー氏の指導を受けた智弁和歌山高校に敗れ、ベスト16で敗退しました。
その試合後に長尾健司監督が「智弁和歌山はイチローさんに教えていただいて強くなった。うちにも来てほしいなと思います」と発言したことがきっかけで、今回の特別指導が行われました。
イチロー氏はこの日、部員たちと一緒にダッシュなどでアップした後、主将でプロ注目の浅野翔吾選手とキャッチボール。その後のバッティング練習では、イチロー氏が自らバットを握る場面も。その様子を部員全員が後ろから見つめていました。
さらにイチロー氏は質問に来た部員に対し、身ぶり手ぶりをまじえ、丁寧に教えていました。そして特別指導が終わると、イチロー氏には主将の浅野選手から花束が渡され、「指導してくださってありがとうございました。この夏、イチローさんが指導された智弁和歌山が優勝することができたので、僕らもしっかり練習して来年の夏、優勝できるように頑張るので、応援よろしくお願いします」と、感謝と来年への意気込みが伝えられました。
これにイチロー氏は「頑張ってください。期待しています」とコメント。さらに練習で使っていたバットを野球部にサプライズでプレゼントしました。これは「このバットを見ればこの2日間のことを思い出すでしょ」というイチロー氏なりのメッセージ。今後もイチロー氏は時間が許す限り、高校生の指導を続ける予定です。
写真:日刊スポーツ/アフロ
※写真は2021年12月3日撮影