帝京大可児 圧倒的攻撃 高校サッカー岐阜
12月28日に開幕する第100回全国高校サッカー選手権で、3大会連続8度目の出場となる岐阜代表の帝京大可児は29日の1回戦で、愛媛代表の今治東と対戦します。
県大会5試合で50点を奪った圧倒的得点力を誇るチームは、過去最高の16強の壁を打ち破って、優勝を目指します。県大会決勝戦を振り返り、全国での戦いを展望します。
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岐阜県大会の決勝は3連覇を目指す帝京大可児と、今年の県総体を制した中京との対戦となりました。県総体では準決勝でPK戦の末、中京が勝利しています。帝京大可児の3年生が県内大会で敗れたのは、この試合が初めてでした。
決勝前、仲井正剛監督から「岐阜県チャンピオンを奪い返しに行く」と発破をかけられた帝京大可児の選手たち。立ち上がりこそ劣勢でしたが、前半25分、今年の強みとするセットプレーで主導権を握りました。
MF三品直哉選手(3年)の右からのコーナーキックを、J1湘南入りが内定しているMF鈴木淳之介選手(3年)が頭で合わせて先制。さらに、前半終了間際にも三品選手が自ら得たペナルテイーキックをきっちり決めて、前半を2対0で折り返します。
後半は帝京大可児のゴールラッシュとなりました。2分と4分に三品選手が連続ゴールを決めて、この時点でハットトリックを達成。さらに20分にはMF宮内俊輔選手(3年)が持ち込んで左足で決め、5対0と突き放しました。
これに対し中京は、後半28分にFW井上大舞選手(3年)がペナルティーエリア内で、帝京大可児のGK原幸大選手(3年)のボールを奪ってゴールを決め1点を返しますが、点差を詰めることはできず、逆に38分、三品選手がこの試合4点目を決めて、そのまま6対1で帝京大可児が勝ち、3大会連続8回目の全国選手権切符を手に入れました。
■8回目の全国選手権へ
帝京大可児は前回大会、過去最高に並ぶ16強で終わりましたが、準優勝の青森山田とは好勝負を繰り広げています。その激戦を経験した選手も多く、関駿太郎主将(3年)は「自分たちらしく、ボールを大切にするサッカーをすればどんな相手にも負けない。100回大会は思い出になる。一戦一戦全力で戦い、優勝を目指す」と力強く宣言しています。
【岐阜県代表校の成績】
選手権で岐阜県勢は、戦前の第16回大会で岐阜師範が初出場・初優勝の快挙を成し遂げ、また第80回大会では岐阜工業が68年ぶりの決勝進出を果たしました。近年は第94回大会で各務原、96回、99回大会で帝京大可児が、それぞれベスト16入りしています。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/岐阜放送)