イランのサッカー選手に死刑の可能性 W杯出場のGKも処分撤回求める “国内で女性の権利を訴えたため”と選手会が明かす
FIFPRO(国際プロサッカー選手会)は現地時間の13日、「イランのアミール・ナスル・アザダニ選手(26)が、死刑の可能性に直面していて、驚くとともにぞっとしている」とSNS上で声明を発表しました。
国際プロサッカー選手会は、アザダニ選手はイラン国内での女性の権利と基本的な自由を守るための声を上げたため、警察に拘束され、死刑の可能性もあるとしています。
複数の海外メディアによりますと、アザダニ選手はイラン国内のトップリーグ、ペルシアン・ガルフ・プロリーグのトラークトゥールに所属しています。
アザダニ選手の拘束理由については、女性の権利を訴える言葉を口にしていただけで、デモ隊に参加していたわけではないという報道や、3人の警察関係者が死亡したデモに参加していたという報道もあります。しかし、スペインメディアのマルカがイラン国内メディアの話として、アザダニ選手の家族がイランの警察関係者などから何度も圧力をかけられているとしています。
また、海外メディアが今回W杯に出場したイランのGKベイランバンド選手がインスタグラムでアザダニ選手への処分を取り消すよう訴えたと報じましたが、その後、ベイランバンド選手のインスタグラムページが削除され、閲覧できない状態となっています。
国際プロサッカー選手会は「われわれはアミール(アザダニ選手)とともに立ち上がる。彼への処分をすぐにでも撤回するよう訴えます」と述べています。
イランについてはサッカーW杯でも初戦のイングランド戦で国歌を歌わないという政府への抗議の意を表し、帰国したときの処分を心配する声が世界中のファンからあがっていました。