【図解】五輪代表選考 トランポリン悲願の五輪メダルへ 国内選考会で一発逆転のチャンスも?
■まずは世界選手権で枠獲得へ…
トランポリンでパリ五輪に出場できるのは男女各16人。各国最大で男女各2名ずつが出場できます。
日本選手が2枠獲得するために逃せないのが11月9日からイギリスで開催される世界選手権。この大会で決勝に進出した8選手に国としての出場枠が与えられます。またこの枠は、1か国最大1枠のため、世界選手権では4~8枠が決定します。
追加して出場枠を獲得するためには2023年夏から2024年春に開催されるワールドカップシリーズに出場し、オリンピック予選ランキングリストで上位3位に入る必要があります。
これらの出場枠に開催国枠や、他の国のオリンピック予選ランキングリスト上位者などを含め、男女各16枠が決定されます。
■枠獲得に貢献しても、代表逃す可能性?
日本が獲得した“国としての出場枠”は、2024年4・5月頃に開催される国内選考会、トランポリングランドチャンピオンシップ(TGC)で争われます。
獲得した枠数に応じて、大会の上位者から代表に内定するシステム。世界選手権やワールドカップで出場枠獲得に貢献した選手には得点のアドバンテージが与えられ、TGC以外の対象大会でマークした得点をTGCでの得点に置き換えることができます。
それでもTGCでの一発逆転もあり得る選考方法であるため、出場枠獲得に貢献した選手がパリ五輪への切符を逃す可能性があり、レース終盤まで気が抜けません。
■“世界最高難度”西岡隆成 五輪悲願のメダルへ
男子の注目は西岡隆成選手。18歳で初出場した2021年世界選手権では10本中7本の3回宙返りを含んだ構成を披露し、世界最高難度の演技で銀メダルを獲得しました。
金メダルを狙った2022年の世界選手権は予選を2位で通過しましたが、半月板のケガが悪化し準決勝からの試合を辞退。
それでも2023年6月に行われた代表選考会ではトップの成績で世界選手権代表に内定。パリ五輪での悲願のメダルへ、まずは世界選手権で出場枠の獲得を狙います。
■五輪のリベンジは五輪で 世界女王・森ひかる
世界女王として臨んだ東京五輪ですが、予選の演技でバランスを崩し演技中断。上位8人に入ることができず、まさかの予選敗退。普段は天真爛漫な笑顔が光る森選手ですが、このときばかりは涙が止まりませんでした。
東京五輪後には、人生初のアルバイトや、所属先の変更、イギリスへのトランポリン修行など様々な経験をしました。それでも変わらなかった目標…パリ五輪で「金メダル取ります!」と強く意気込みました。
2022年の世界選手権では女子個人で再び金メダルを獲得し、世界女王に返り咲き。リベンジに燃える五輪の舞台で笑顔を光らせることができるか注目です。