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山縣亮太VS桐生祥秀 「何か縁があるのかな」互いに休養明け 673日ぶり対決

2023年4月30日 12:45
山縣亮太VS桐生祥秀 「何か縁があるのかな」互いに休養明け 673日ぶり対決
100mで対決した山縣亮太選手と桐生祥秀選手
◇第57回織田幹雄記念国際陸上競技大会(29日、エディオンスタジアム広島)

広島で開催された、陸上・織田記念の男子100m。予選から、9秒95の日本記録を持つ山縣亮太選手と、日本勢初の9秒台をマークした桐生祥秀選手が激突。673日ぶりの対決となりました。

パリ五輪を見据え、東京五輪後の2021年10月に古傷の右膝の手術に踏み切った山縣選手は、これが約1年7か月ぶりとなる復帰戦。

一方、桐生選手も去年6月に休養を発表し、その後、国が指定する難病「潰瘍性大腸炎」を長年患っていることを明かしていました。桐生選手にとっても、今大会が100mの国内復帰戦です。

10年前のこの大会を皮切りに、長年ライバルとして、男子スプリント界を牽引してきた2人が再び同じ舞台で対決。さらにお互い復帰戦ということも相まって、レース前から注目が集まっていました。

雨の中おこなわれた予選は、5レーンが桐生選手、6レーンに山縣選手と、隣同士に。

桐生選手がスタートから飛び出し、10秒29でトップ。山縣選手は後半が伸びず、10秒48の5着で決勝進出を逃しました。

レース後には2人で取材に応じ、桐生選手は、「10年前、この大会で陸上人生がスタートしたようなもの。その時も山縣さんがいて、今回も休養から新たなスタートを切った試合、何か縁があるのかなと思います」とコメント。

一方、山縣選手は「実際のレースを走ってみると、隣に桐生くんがいたり、ライバルの選手たちもいるなかで走ることの難しさを正直感じたし、ここから試合勘を取り戻していかないと」と語りました。

2時間半後におこなわれた決勝で、桐生選手は、再び10秒29をマークし、5位。それでも、「シーズンベストを出せた。目標達成できてよかった」とうなずき、来年のパリ五輪を見据え「8月~9月くらいに10秒00を突破したい」とコメントしました。

また、「いろんな選手が出てきている中で、僕らがまだまだ速いんだぞというのを見せつけられるように頑張りたい」と語り、「僕もまだ全然本調子じゃないし、もちろん山縣さんも本調子じゃないと思う。飯塚さん(飯塚翔太選手)、ケンブリさん(ケンブリッジ飛鳥選手)、陸上界を盛り上げたメンバーでまた走りたい」とリオ五輪4×100mリレーで銀メダルを獲得したメンバーの名前をあげ、活躍を誓いました。

なお、多田修平選手は予備予選で組6着の10秒68(+0.3)。予選進出とはなりませんでした。