アメリカンフットボールNFLのAFC、NFCの両カンファレンス決勝が、日本時間30日に行われます。

QB(クオーターバック)のポジションは、カンザスシティ・チーフスのパトリック・マホームズ選手やシンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウ選手といったドラフト1巡目の選手、フィラデルフィア・イーグルスから2巡目指名されたジェイレン・ハーツ選手ら上位指名の選手が、チームの中心を担うことがほとんどです。

その一方で、今年のカンファレンス決勝では、ドラフトで下位指名された選手、特に7巡目で指名されて入団した新人に注目です。

NFLのドラフトは3日間に分けて行われ、初日が1巡目、2日目が2、3巡目、3日目が4～7巡目となっております。上位指名に比べれば下位指名の選手は期待度が高くなく、特に7巡目ならなおさら。しかし、今年のカンファレンス決勝では、開幕当初は無名だった7巡指名の選手が脚光を浴びるかもしれません。

その旗振り役は、サンフランシスコ・49ersのQBブロック・パーディー選手。2022年のドラフト最下位全体262位で指名された「ミスター・イレレバント（重要ではない男）」は、スターダムの階段を瞬く間に駆け上がり、今ではチームで最も重要な選手に成長しています。

またこの他にも活躍している下位指名選手はいます、パーディー選手より11位前の7巡目251位指名でチーフスに入団したのがRB(ランニングバック)のアイザイア・パチェコ選手。下位指名から活躍した最右翼の選手として本来ならクローズアップされそうですが、今年はパーディー選手の陰に隠れています。それでもスピードとパワーを武器にチーフスの地上戦を支えています。

そのパチェコ選手よりチーフスが8つ前の7巡目243位で指名したのが、CB(コーナーバック)のジェイレン・ワトソン選手。身長188センチのルーキーは、広い守備範囲を武器に、カバーコーナーとして急速に出番を増やしました。

先日に発表された野球のWBC日本代表に、宇田川優希投手(オリックス)や甲斐拓也捕手(ソフトバンク)といった育成枠出身の選手が選出されましたが、スポーツの世界では下位指名から這い上がり、スターダムにのし上がった選手があります。今年のカンファレンス決勝は、下位指名で入団した選手に注目すると面白いかもしれません。