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石川県の鵬学園高校 富山県内での避難生活経てインターハイへ

2024年6月5日 19:26
石川県の鵬学園高校 富山県内での避難生活経てインターハイへ
富山県内では富山第一が3年連続の優勝を果たした県高校総体のサッカー競技。お隣・石川では、能登半島地震で被災し富山で避難生活を送っていたサッカー部が、初のインターハイ出場を決めました。

鵬学園 サッカー部 竹内孝誠キャプテン
「自分たちがやってきたことが報われてよかった」

3日に行われた石川県高校総体のサッカー男子決勝。鵬学園高校が全国制覇も経験する名門星稜高校に勝利し、初のインターハイ出場を決めました。

石川県七尾市の鵬学園高校は、元日の能登半島地震で校舎や寮、グラウンドなどが被災し、サッカー部員たちは1か月に及ぶ自宅待機を余儀なくされました。そんな中、射水市にある民宿が「自分にできることがあるなら」と部員たちを受け入れ、今年2月、鵬学園サッカー部は富山で再スタートを切りました。

県内からは、団体などが日々の食事を提供したり、高校サッカー部が練習試合を申し出たりするなど、ピッチの内外で支援の輪が広がりました。およそ2か月に渡る富山での避難生活を経た鵬学園は高校総体の県予選を勝ち進みました。

決勝当日、避難生活を送った民宿には試合前1本の電話が。

青山有磯亭 青山力也さん
「監督の方から今から決勝に臨みます。選手にかける言葉があったら教えてくださいと。若干覚えてないんですが、ベストを尽くせと言ったと思います」

初優勝を狙う鵬学園と2年ぶりの優勝を狙う星稜との、石川県大会決勝。

試合序盤に先制を許した鵬学園でしたが、後半立ち上がり同点に追いつきます。そして延長戦も見えてきた後半アディショナルタイムには鵬学園の9番・和田が、値千金の逆転ゴール。その後さらに追加点を挙げ鵬学園が3対1で勝利し初優勝。創部22年目にして初のインターハイ出場をつかみ取りました。

決勝翌日の4日、青山さんが見せてくれたのは鵬学園の選手たちが地元に帰る時にプレゼントしてくれたTシャツ。そこには「幸せをありがとう 次は僕たちが笑顔届けます」と手書きのメッセージが添えられていました。

鵬学園 サッカー部 竹内孝誠キャプテン
「支えてくれた人に笑顔を届けることだけで、練習や試合を頑張ってきたので頑張ってよかったと思います」

網谷キャスター
「この言葉通り笑顔になりましたか?」

青山有磯亭 青山力也さん
「十分笑顔になりました。有言実行でやってくれたなと」

「能登に希望の光を」多くの支えを力につかんだ初優勝です。

今年のインターハイは、県代表の富山第一だけでなく鵬学園も応援したくなりますね。石川県の鵬学園、そして県代表の富山第一は、7月26日に福島県で開幕するインターハイに出場します。両校の躍進に期待です。
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