白熱の “投手戦” 結末は?高校野球県大会「創成館」vs「清峰」甲子園への切符かけ激突《長崎》
いよいよ決勝戦を迎えた夏の高校野球県大会。
決勝戦は、前回大会覇者「創成館」と、ノーシードから勝ち上がってきた「清峰」の対決となりました。激突しました。
約500人の大応援団が後押しする、連覇を目指す創成館。
一方、16年ぶりの甲子園を狙う清峰は、250人の生徒がエールを送ります。
清峰のマウンドに上がるのは、準決勝まで5試合を一人で投げ抜いてきたエース 南投手。
2回までは無失点に抑えますが、迎えた3回表、創成館の攻撃。
ノーアウトからエラーと送りバントで3塁までランナーを進め、バッターは1番山口選手。打球は二遊間を抜けるセンター前へのタイムリー。創成館が先制します。
1点を奪われた清峰 南投手でしたが、その後は140キロを超える力のあるストレートで追加点を許さないピッチング。
対する創成館の村田投手は、コーナーに投げ分ける制球力で清峰打線をわずか1安打に抑える好投。
両チームのエースによる投手戦で中盤まで進みます。
再び試合が動いたのは、6回表でした。
創成館がワンアウト1、3塁から4番 上田選手の一打は相手のエラーを誘い、ほしかった追加点を奪います。
これで流れに乗った創成館は、7回と8回にも1点ずつを追加して 4対0とリードを広げます。
反撃に出たい清峰は終盤の8回、フォアボールとこの日チーム2本目のヒットでワンアウト1、2塁と、得点圏にランナーを進めます。
スタンドからは伝統の応援「清峰サンバ」で、選手たちを後押しします。
しかし、上位打線の2人が打ちとられ、得点に結びつけることができません。
4点は取られたものの、最終回もマウンドに立つ清峰・南投手。
29日を含め、6試合目の登板となった息子を、母・真理子さんがスタンドから祈るように見つめます。
先頭バッターをセンターフライに仕留めると、その後は連続三振で切り抜け、味方の攻撃につなげます。
反撃に出たい清峰でしたが、29日は2本しかヒットを許さなかった創成館の村田投手の前に、わずか3球でツーアウトを取られ、打席にはここまで1人で投げぬいてきた南選手。
最後はセカンドフライで、ゲームセット。
創成館が2年連続4回目の優勝で、甲子園への切符をつかみ取りました。
(創成館 村田 昊徽投手)
「勝ったというのがほっとしている。去年は連れて行ってもらったというのが大きかったので、最後、決勝で自分が全部投げて勝った。2年生にもしっかり経験させられてよかった」
一方、敗れた清峰の南投手は、140キロ台中盤の直球を武器に1人で6試合54回を投げ抜く熱投をみせました。
(清峰 南 和紀投手)
「甲子園に行ったら(自分を)褒めていたが、次のステージでも頑張る」
(母・真理子さん)
「ちゃんと頑張っていたよ」
(清峰 南 和紀投手)
「ありがとう」
連覇を果たした創成館が挑む甲子園大会は、来月7日に開幕。
4日に組み合わせ抽選会が行われます。
(創成館 向段 泰一郎主将)
「もう一度、守備をしっかりやって攻撃に繋げていくチームなので、その部分をしっかりやっていく。甲子園では長崎県代表という自覚をもって、恥の無いプレーをし、1球に全力をかけてやっていく」