【吉野ヶ里遺跡】「謎のエリア」で発掘された石棺墓を埋め戻す 弥生時代後期の有力者か「後世の研究者に託す」「ロマンをありがとう」佐賀
佐賀県の吉野ヶ里遺跡では2023年、弥生時代後期の有力者のものとされる石棺墓が見つかり、多くの人が古代ロマンに思いをはせました。その石棺墓が5日、保存のため、地中に埋め戻されました。
弥生時代の大規模な集落跡で知られる吉野ヶ里遺跡。佐賀県が進めてきた「謎のエリア」と呼ばれる場所の大規模な発掘調査で特に関心を集めたのが、縦1.7メートル、横3.2メートルの石棺墓です。
佐賀県が「弥生時代後期の有力者の墓」と結論づけた石棺墓について5日、新たに、墓のふたの部分で確認された「×印」のような模様「線刻」が、墓の内部からも見つかったと報告されました。
石棺墓の埋め戻しには、佐賀県の山口知事が「ロマンをありがとう」のメッセージを持って駆けつけました。
■吉村史織アナウンサー
「今回の埋め戻しに合わせて、山口知事の直筆のメッセージが納められました。」
石棺墓はふたの部分を除いて、保存のため地中に埋め戻されました。
■山口知事
「我々の技術では判明しなかったものも、いずれ後世の研究者なら判明できるのではという謙虚な気持ちに立って、改めて埋め戻して後世に託そうと。ロマンをかきたてていただいて感謝の気持ちでいっぱいです。」
佐賀県によりますと「謎のエリア」の調査期間は終了しましたが、まだ解明されない部分が残っているため、一部の調査は継続するということです。