2017年 日本経済の課題は~経済同友会
企業経営者らが加盟する経済同友会で代表幹事を務める小林喜光氏は、2017年の課題について見解を公表した。
小林氏は、足もとの日本経済は政府が目指す名目経済成長率3%超、実質成長率2%超の「成長軌道に乗っているとは言い難い」との見方を示した。
その上で、日本が取り組む優先事項として、「生産性の革新」と「新事業の創造」をあげた。
日本の生産性を高めるためには“ゾンビ企業”をたたみ、成長力のある企業に働き手を集めることが必要だ。日本では、法制度などから、効率の悪い産業であっても人がとどまり、人材の流動化が十分でない。経済同友会の小林代表幹事は、成熟産業から成長産業への「失業なき労働移動」が実現するよう、法制度も整えることが喫緊の課題だとしている。
また、将来の日本を担う質の高い人材の確保のために、給付型奨学金の一層の拡充などを求めた。
一方、アメリカのトランプ次期大統領がTPP協定を批准しないと言及していることについて、「自由貿易の拡大をてこに成長を遂げてきた日本経済の危機」と指摘。アメリカを含めた12か国によるTPP協定の早期発効に全力を尽くすべきと主張している。