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消費増税時の“ポイント還元”政府案を入手

2019年3月5日 12:14
消費増税時の“ポイント還元”政府案を入手

今年10月の消費税率引き上げの対策としてキャッシュレス決済へのポイント還元が行われるが、その詳細の政府案を入手した。買ったその場で5%の値引きも受けられる仕組みで、6日、正式に発表される。

ポイント還元策は、消費税率引き上げによる消費の落ち込みを防ぐため中小の小売店などで、キャッシュレスで買い物をした場合、最大5%分が還元されるもの。

入手した政府案によると、還元されるポイントは次の買い物での割引に使えるだけでなく、買ったその場での値引きにも使え、最大5%分を国が負担する。

また、転売を繰り返すなどしてポイントを不正に取得するなど悪質な利用を防ぐため、ポイントに一定の上限を設ける。上限は一律にはせず、決済事業者がそれぞれ判断して、政府に報告する。

ポイント還元の対象となる取引は4月までに詳細が発表される。郵便切手や収入印紙、商品券、くじの販売や、コンビニでの代金収納代行は除外される。また、ほかに消費税増税への対策がある、自動車や新築住宅を買う場合には、ポイント還元は受けられない。

ポイント還元の取引ができる「中小の小売店など」は資本金で判断されるが、中小であっても売上高が多い事業者は対象外となる。たとえば、個人タクシーはポイント還元の対象になる一方、売り上げが大きな会社のタクシーは対象外となるなどで消費者の混乱も予想されるため、政府は消費者がポイント還元の対象かどうかがわかるよう、店頭や車体などに明示することも求める。

消費者に付与されたポイントは、その後使われずに失効することもあるため、事業者が使われなかったポイントの分まで補助金を取得しないよう、政府は失効率を考慮して算定した上で事業者に補助金を支給する。

ポイント還元に参加するキャッシュレス決済事業者は、加盟店から受け取る手数料を3.25%以下に抑える必要がある。これより高い手数料をとっている事業者は、ポイント還元策の来年6月までの期間、手数料を引き下げるが、期間が終了したあと手数料の水準をそのまま維持するかどうかについて、政府は決済事業者にあらかじめ公表するよう求める。

また、キャッシュレス決済事業者が国に補助金を申請する時には、補助金申請の予定額や将来の予測を、毎月政府に報告することも求めている。

政府はこうした詳細な要項を6日、発表する予定。