野田前首相“ポイント還元策は究極の愚策”
国会では各党の代表質問が行われた。ことし10月の消費税率引き上げの際に政府が景気対策として導入する方針のポイント還元策について、野田前首相は「究極の愚策」と批判し、撤回を求めた。
野田前首相は、消費者が中小の小売店でクレジットカードなどキャッシュレスで買い物をすると5%のポイントを還元する、政府のポイント還元策について、富裕層が得をする逆進性を「助長するのではないか」と指摘したうえで、厳しく批判した。
社会保障を立て直す国民会議(会派)・野田前首相「過剰なバラマキ対策に予算を使うことは、社会保障の充実・安定と財政健全化のためなら増税もやむを得ないと考えていた国民を裏切る行為です。少なくとも究極の愚策とも言うべきポイント還元策は撤回すべきではないか」
安倍首相「中小小規模事業者に限定した消費をしっかりと下支えするため、大胆なポイント還元を実施することとしたものであり、バラマキとのご指摘はあたりません」
安倍首相はさらに、逆進性を助長することのないよう、「簡単に加入できるプリペイドカードなどを用意し、幅広い消費者がポイント還元のメリットを受けられるようにする」と説明した。
一方、日本維新の会の馬場幹事長は、厚生労働省の不正統計調査の問題をめぐり、一元的に統計を担う、新たな政府機関の創設を提案した。これに対し安倍首相は、「総合的な対策を講じる」と述べるにとどまった。