スポーツ観戦、街でも…“顔パス”続く模索
カメラに顔を見せるだけで誰かを特定し、情報と紐付けることができる顔認証の技術。この技術を使った“顔パス”のサービスが広がりを見せ、スポーツ観戦でも取り入れられるなど様々な模索が始まっています。
先月30日に開幕したプロバスケットボール。試合会場の入り口では、「顔認証」で入場するといいます。
観客「(チケットは?)なんて言えばいいんですか顔認証で」
入り口にあるタブレットに顔を近づけると…あっという間に認証されました。
観客「(どうでしたか?)よくわからなかったです」
ソフトバンクが顔認証の実証実験を行い、観客4000人のうち、4割程度のおよそ1700人が登録しました。
一方こちらは「顔認証専用ドリンクスタンド」。顔パスで会場に入った人は、フードコーナーでも顔パスで飲み物や食べ物がもらえます。また、選手が動画でファンにメッセージを送るサービスも――「あーもう超最高です!」
さらに会場への送迎バスも顔パスで乗ることができます。今、こうした顔認証のシステムの需要が伸びているといいます。
ソフトバンク・榛葉淳副社長「違うスポーツでも同じような展開をし、最終的には小売りなのかわかりませんが、いろんな産業でも活用いただけるように」
ソフトバンクは今後クレジットカードを紐付けできるようにするなど、様々な業種での展開を目指します。
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一方、千葉県佐倉市の住宅街を走る鉄道「山万ユーカリが丘線」。鉄道の改札も顔パスで入ることができます。
この街では先月、駅の改札を顔パスにしたサービスの実証実験がスタート。パナソニックが開発したマスクをしたままでも顔を識別することができる技術が使われています。
また、顔の情報と定期券などの情報を紐付けたり、月にまとめて一括で決済することができます。
ユーカリが丘住民「こんな手がふさがっているときも、すぐに乗れるのは、カバンとかも探さなくていいかなって」
認証をめぐっては、セキュリティーの問題などクリアすべき課題もあります。広がる顔認証の需要に応えることができるのか。様々な模索が始まっています。