米中間選挙前にバイデン氏“トランプ派は民主主義の脅威”と批判 争点の置き換え図る
来週8日に迫ったアメリカの中間選挙。バイデン大統領は、インフレ批判をかわそうと、トランプ派を名指しして「民主主義への脅威との闘い」だと争点の置き換えを図っています。渡邊翔記者のリポートです。
東部メリーランド州にある動物保護施設。最近、ペットを手放す人が急増し、犬や猫があふれかえっていました。
動物保護施設担当者「この施設もインフレの影響を受けているんです。ペットを飼う余裕がなくなった人たちが連れてくるんです」
自分たちも食べられないのに、ペットフードなんて買えない…。中には、住宅まで手放さざるを得ず、ペットと住めなくなった人もいるといいます。
中間選挙の最大の争点になっているインフレ。
NNNワシントン・渡邊記者「バイデン大統領、ホワイトハウスに労働組合の関係者らを招きイベントを開いています」
バイデン大統領は2日、「インフラ投資法」などの成立で、「70万人以上の製造業の雇用を創出した」などと、2年間の政権の実績をアピールしました。
また、その後の演説では――。
バイデン大統領「民主主義を守るのか、危険にさらすのか。いつもなら私たちの1票がそれを決めるようなことはない。しかし、今年はそうなんだ」
「民主主義を守らなければならない」と何度も訴えました。
バイデン大統領はさらに、中間選挙で負けた場合、結果を受け入れないとするトランプ派を「アメリカに無秩序をもたらす」「破滅的だ」などと名指しで批判。争点を、インフレから民主主義を守る闘いに置き換え、巻き返しを図っています。
ある世論調査では、将来の懸念として、「民主主義」を挙げた人が、「経済」を挙げた人よりも多いというデータもあり、バイデン大統領は最終盤、国民の「民主主義を信じる力」に劣勢挽回の望みをかけています。