アメリカ司法省は２６日、北朝鮮の核開発を支援し、制裁に違反した疑いで、中国の貿易会社と個人４人を訴追した。

　訴追されたのは、北朝鮮と接する中国・遼寧省丹東の貿易会社とこの会社の経営者ら中国人４人。この会社は、制裁対象に指定されている北朝鮮の銀行と取引するなどして、北朝鮮の核やミサイル開発を支援した疑いが持たれている。

　アメリカの新聞「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、この会社が、核兵器の製造につながるウラン濃縮に必要な金属を北朝鮮に輸出していたと報じている。また、財務省も、この会社と４人を新たに制裁対象に指定し、アメリカ国内の資産を凍結すると発表した。核開発を支援していたとしてアメリカが中国企業を制裁対象にするのは初めて。

　アメリカと中国は、制裁の違反行為がないかどうか、捜査当局が協力することを確認しており、中国政府もこの会社の捜査に着手していることを認めている。