タイ下院解散、5月にも総選挙へ 親軍政権“継続”が焦点
タイの下院が20日に解散され、5月にも総選挙が実施される見通しとなりました。クーデターの流れを組む親軍政権が継続するかが焦点となります。
タイの下院解散は官報を通じて発表され、4年ぶりとなる総選挙は5月にも行われる見通しです。
タイでは2014年、プラユット氏が軍事クーデターを主導して暫定首相に就き、2019年の総選挙の後、親軍政党「国民国家の力党」の支持で正式に首相に就任しました。
プラユット氏は今回、「力党」内で支持が広がらないため、自身で新党を立ち上げ首相続投を目指す一方、「力党」は副首相のプラウィット氏を首相候補としていて、与党が分裂する構図となります。
一方、軍政に反対する最大野党「タイ貢献党」からは、タクシン元首相の二女ペートンタン氏が首相候補として政権奪還を目指します。
「次期首相にふさわしい人物」を尋ねた世論調査では、ペートンタン氏が優勢となっています。
親軍政権が継続するかが焦点ですが、総選挙の後に行われる首相の選出は、下院議員と軍政下で任命された上院議員の票の合計で決まるため、親軍勢力が有利な仕組みとなっています。