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NY原油先物価格マイナス 史上初異常事態

2020年4月21日 7:37

原油価格の下落が止まりません。ニューヨークの原油市場で20日、先物価格が史上初めてマイナスになりました。

ニューヨーク原油市場では20日、原油価格の国際的な指標となっているWTIの5月物の先物価格が前の週の終値より55ドル90セント下落して、1バレル=マイナス37ドル63セントで取引を終えました。先物価格がマイナスになるのは史上初めての異常事態です。

原油の貯蔵スペースが上限に達する中、生産を止められない売り手が代金を支払って買い手に原油を引き取ってもらう状態になっていることを意味します。

新型コロナウイルスによる経済活動の停滞で原油在庫が積み上がっていることに加え、5月物の売買が21日までのため、取引量が少なかったことも要因です。

一方、6月物も下落したものの1バレル=20ドル台で取引を終えています。市場関係者は「5月物は投げ売りの状態となったが、今後、6月物までが急落することになれば実体経済にさらに大きな打撃を与えることになる」と話しています。