大統領選の候補者選びの山場「スーパーチューズデー」。日本時間の5日夜、投票が始まりました。指名が確実視されるトランプ氏が警戒しているというのが、歌手のテイラー・スウィフトさんです。名指しでSNSに書き込みも…そのワケは。

11月のアメリカ大統領選に向け、野党・共和党の候補者を選ぶ「スーパーチューズデー」。日本時間5日夜、アメリカ・バージニア州でもその投票が始まりました。共和党の候補者選びが15の州で一斉に行われ、今後の流れを決める重要な1日です。

その“大統領選を左右する”ともいわれているのが人気歌手、テイラー・スウィフトさん（34）。グラミー賞の「最優秀アルバム賞」を史上最多の4回受賞するなど、世界的な人気を誇っています。

さらに、2018年の中間選挙では、有権者登録を呼びかけたところ、わずか4日間で若い世代の27万人が登録。

政治にも影響を与えるテイラーさんを警戒しているのが、共和党の候補者の一人、トランプ前大統領（77）です。

対立相手に圧勝し、「スーパーチューズデー」では勝利確実とされていますが、「テイラー・スウィフトがペテン師ジョー・バイデンを（大統領選で）支持するはずがない」と、先月SNSでテイラーさんの名をあげ、けん制の投稿をするほどの警戒ぶりを見せました。

一方で与党・民主党にも動きがありました。ホワイトハウスの関係者は…。

ホワイトハウス関係者
「与党・民主党は党大会が行われるシカゴになんとかテイラーを呼ぼうと、水面下で動いているようだ」

バイデン大統領の陣営は勝利のため、テイラーさんを自身の選挙戦に巻き込みたいとしています。

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そして、テイラーさんが特に絶大な影響を与えているのが「Z世代」と呼ばれる若い世代です。テキサス州にある大学の文学の授業では、テイラーさんの楽曲「august」の歌詞の解釈について議論。

テキサス大学オースティン校　スカラ教授
「『august』（テイラーさんの曲）に着目して、季節や時期などに関して話しましょう。なぜ『august』と呼ばれるのでしょう」

学生
「夏の終わりって、物事の終わりって感じがする」

Z世代が慣れ親しんだテイラーさんを題材にすることで、学生たちが興味を持つきっかけになると教授は話します。

テキサス大学オースティン校　スカラ教授
「彼女（テイラーさん）にできることは、たとえ関心がない選挙であっても、選挙には参加すべきだと、皆に気づかせることだと思います」

Z世代が政治に関わるきっかけを生む影響力。テイラーさんのファンで、まさにZ世代の学生は、テイラーさんの影響力について、次のように話します。

ファンの学生
「多くの若い人は彼女の曲を聴いて育ったので、彼女は間違いなく大きな影響力があります」
「テイラー・スウィフトが呼びかけたら、皆その人へ投票すると思う」

一方、こんな意見も。

ファンの学生
「私はテイラーの大ファンです。でも私はリベラルだから立場は決まっているので、彼女の影響だけではありません」

日本時間の5日夜に始まった「スーパーチューズデー」。大統領選に向け、今後の動きに注目です。

（3月5日放送『news zero』より）