緊張続く中、米中外交トップ会談 気球撃墜後、初の対面
中国の偵察気球の問題をめぐり米中関係が緊張する中、アメリカのブリンケン国務長官と中国の外交トップ王毅政治局員が18日訪問先のドイツで会談しました。
アメリカと中国の外交トップが対面で会談するのはアメリカ軍が今月4日に中国の偵察気球を撃墜して以降初めてです。アメリカメディアによりますと会談は、18日夜およそ1時間にわたって行われたということです。
アメリカ国務省によりますと、ブリンケン長官は会談で中国の偵察気球がアメリカの領空を飛行したことについてアメリカの主権を侵害したとして「二度と起こしてはならない無責任な行為だ」と非難し再発防止を求めました。
一方で、「中国との衝突は望んでいない」とも述べ、両国が外交的対話を維持する重要性を改めて強調しました。
これに対し、中国国営の新華社通信によりますと、王毅政治局員は気球の撃墜をめぐり、「武力の乱用が中米関係にもたらした損害を直視すべきだ」と述べ、アメリカ側に問題の解決を求めました。
このほか会談でブリンケン国務長官は、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐって、中国がロシアに対し物資を提供したり制裁回避を支援しないよう警告しました。