「魚ぶちまける」英漁師たち怒りのワケ
イギリスとEU(=ヨーロッパ連合)の通関手続きが復活した影響で、イギリスの魚介類が新鮮な状態で輸出できない事態が起きています。
イギリスがEU加盟国と同等に扱われる「移行期間」が去年末で終了したため、今年から両者の貿易には通関手続きが復活しました。
この手続きに時間がかかっていて、魚介類の鮮度が保てないことや、輸送コストがかかることを恐れたEU側の業者が、イギリスからの仕入れを拒否する事態が起きています。
18日には、漁業関係者が大型トラックで議会周辺に詰めかけて抗議しました。「改善されないなら議会周辺に魚をぶちまける」と警告する漁師もいるということです。
これに対してイギリス政府は補償金を約束するなど沈静化を図っています。
イギリスの漁業関係者は、長年、EU加盟国が近海の漁業権をもつことに不満をつのらせていて、国民投票の際は、多くが離脱に賛成票を投じていました。