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核関連施設“抜き打ち査察”拒否へ イラン

2021年2月17日 11:22

イランは、来週以降、核関連施設への抜き打ち査察などを拒否する考えを、IAEA(=国際原子力機関)に伝えました。

これはIAEAが16日、理事国に出した報告書の中で明らかにしたものです。それによりますと、イランは15日、「核合意」の取り決めにより行われてきた核関連施設への抜き打ちの査察などを、23日以降は拒否すると、IAEAに通知したということです。

核合意をめぐっては、アメリカのトランプ前政権が一方的に離脱、経済制裁を再開したことにイラン側が反発し、合意違反を繰り返しています。

バイデン大統領は「イランが合意を完全に履行すれば復帰する」と表明していますが、「経済制裁の解除が先だ」と主張するイランとの間で、にらみ合いが続いています。

イラン側としては査察拒否をすることで、バイデン政権に揺さぶりをかけ、制裁解除などで譲歩を引き出したい狙いです。

IAEA側は、グロッシ事務局長がイランを訪問し、説得にあたることも提案していますが、事態を打開できるかは不透明です。