韓国 第4波続く…日常回復に向けた動きも
来年2月に開催される北京オリンピック・パラリンピックの観客について、詳細が明らかになりました。IOC(=国際オリンピック委員会)は、観客は「中国本土の在住者に限る」と発表しました。国外からの観客受け入れは断念した形です。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。
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■中国 北京冬季五輪、国外から観客受け入れ断念
(中国 感染者9万6128人 死者4636人 中国・衛生当局 30日時点)
9万人以上が新型コロナウイルスに感染した中国。建国記念日にあたる国慶節を来月1日に控え、北京中心部で式典が行われました。取材に参加するには、中国製ワクチンの接種や直前のPCR検査が条件とされました。
式典が始まる前の映像を見ると、参加者たちは全員マスク姿。ところが、一斉にマスクを外すようにという指示が出て、つけていたマスクを皆一斉に外しました。全員がマスクを外して式典がスタートすると、その様子は内外にテレビ中継されました。感染を抑え込んだと、内外に誇示する狙いもありそうです。
その北京で来年2月から開催される冬季オリンピック・パラリンピック。北京の競技場の近くには、選手たちが入る住居棟がほとんど完成しています。着々と準備が進む北京大会。
IOCは29日、新型コロナウイルス対策として、観客を中国本土の在住者だけに限定するものの、観客自体は入れることを明らかにしました。
ことしの東京大会に続き国外からの観客の受け入れは断念した形ですが、北京で話を聞くと─。
「私はこの取り決めを支持し、感謝しています」
「外から観客が来て感染が再拡大するなら、北京にとってもかなり危険です」
また、大会参加者についてはワクチンを接種していない場合は、北京に到着した後、21日間の隔離措置をとるということです。
■韓国 「withコロナ」の社会へ「ワクチンパスポート」導入検討
(韓国 感染者31万1289人 死者2481人 韓国・保健当局 30日時点)
一方、韓国では感染の第4波が続いていますが、日常生活の回復に向けた動きも見られます。
韓国では、すでに去年から、店や施設を出入りする際には個人情報を組み込んだ二次元コードを見せる必要があります。これに加え、すでに運用が始まっているアプリ形式の「ワクチン接種証明書」の活用が検討されているのです。
実際に記者のスマホで表示させると─。
記者
「立ち上げると私の接種履歴が出てきます。ファイザー1回目、そして2回目の接種完了と表示が出てます」
韓国では18歳以上の接種率が57.0%ですが、10月末から11月初め頃に80%に達すると見込まれています。コロナ対策を担当する閣僚は、この時期をめどに段階的な緩和に移行できると言及。そのために接種証明書を活用した「ワクチンパスポート」の導入を検討していることを明かしました。
韓国 権徳チョル(「チョル」は吉を2つ横に並べる)保健福祉相
「海外で活用されているワクチンパスポートを、我々の感染対策にも適用してみようと思います」
ワクチンパスポートを持つ人への感染対策を緩和し「withコロナ」の社会に向かいたいとしています。
■タイ 名物「花馬車」と「寿司」意外なコラボ
(タイ 感染者160万3475人 死者1万6727人 タイ保健省 30日)
タイ有数の観光地ランパーンでは、花で彩られた馬車に乗り寺院や美しい町並みを楽しむことができる名物の「花馬車」があります。そんな花馬車の乗客が出発前、手渡されていたのは寿司です。
マグロやサーモンなどの寿司を味わいながら花馬車で観光ができる、こちらのキャンペーン。新型コロナで観光客が減少し苦しむ観光業と飲食店に再び活気をとりもどすため、タイ人が営む地元のすし店が今月から始めました。
日本の名物とタイの名物の意外なコラボに─。
観光客
「馬車に乗りながら食べるのはすごくわくわくします。普段と違う雰囲気で寿司を味わうことができます」
花馬車と寿司ともに売り上げアップにつながっているということです。