元通訳・水原一平被告に4年9か月の禁錮刑求める 動機「“強欲”によるもの」
ドジャース大谷翔平選手の元通訳・水原一平被告について、アメリカの検察は23日、4年9か月の禁錮刑などを求める文書を、裁判所に提出しました。
水原被告は大谷選手の口座からおよそ1700万ドルを不正に送金した罪などで起訴されています。
23日に裁判所に提出された文書によりますと、検察は水原被告に対し、禁錮4年9か月とその後、3年間の監督指導、大谷選手への賠償金として1697万ドル、26億5000万円余りを支払うことなどを求めました。
文書の中で検察は水原被告の犯行の動機について「ギャンブル依存症によるものではなく、“強欲”によるものだ」と指摘しました。
一方、水原被告は裁判所に情状酌量を求める文書を提出しました。
その中で水原被告は、2018年から2022年までエンゼルスからの年俸が10万ドルに満たず、「給料日前には家族や友人からお金を借りなければ生活できない月もあった」と経済状況を説明しています。
そのうえで、スポーツ賭博については「当時は経済的に助かるチャンスかもしれないと愚かにも考えてしまった」、「懲罰的な判決ではなく、慈悲深い判決をお願いします」などと記しています。
またアメリカのスポーツメディア「ジ・アスレチック」は、水原被告と銀行のオペレーターとの通話音声記録を公開しました。
その音声で水原被告は「大谷翔平です」と名乗り、銀行員が用件を尋ねると、「数日前に送金をしようとしたら、こちらに電話するよう言われた」と話し出します。
その後、送金の目的を聞かれると「車のローンだ」と回答、送金相手との関係を問われると、「友人だ」と話し、この先も送金する予定があるかと聞かれると、「おそらく」などと話しました。
水原被告への量刑の言い渡しは来月6日に予定されています。