「ヒジャブ着用」めぐる拘束女性死亡から2年 イラン大統領“当局の弾圧やめる”
中東イランで、女性の髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」の着用をめぐって警察に拘束された女性が死亡してから2年がたち、イランのペゼシュキアン大統領は、16日、当局による弾圧をやめる意向を示しました。
イランでは、2022年9月、「ヒジャブ」を適切に着用していないとして警察に拘束されたマフサ・アミニさんが死亡したことをきっかけに、大規模な抗議デモが相次ぎました。
ことし就任したペゼシュキアン大統領は16日の記者会見で、「道徳警察は女性らと対決するものとして想定したものではなかった。道徳警察が女性を困らせることがないようにする」と述べ、当局によるヒジャブの着用をめぐる弾圧をやめる意向を示しました。
こうした中、去年ノーベル平和賞を受賞したイランの人権活動家のナルゲス・モハマディ氏は「政府による女性への抑圧や差別がある」などとして、国際機関などに対し積極的な行動を呼びかけました。
モハマディ氏は、現体制に反対するプロパガンダを広めた罪などで刑務所に収監されていて、アミニさんの死亡から2年を前にハンガーストライキを行ったということです。