自民党「非公認」は10人以上?…“裏金議員”に刺客を立てる案も 「何人か犠牲にして見せ場を」 極秘情勢は「予想以上に悪い」
「非公認となる見通しのいわゆる裏金議員をめぐり、新たな動きがありました」
小栗泉・日本テレビ解説委員長
「石破首相と(自民党の)森山幹事長らが8日夜8時半すぎから会談し、選挙で公認するのか非公認にするのか、どう線引きするかなどを1時間以上にわたり協議しました」
「現状、非公認となる見通しの議員は下村博文氏、西村康稔氏、高木毅氏、萩生田光一氏、平沢勝栄氏、三ッ林裕巳氏の6人で、ここからどれだけ増えるかが注目されていました」
「そんな中、自民党幹部は8日夜『二桁はいく』と述べ、少なくとも10人以上、つまりこの6人に加えて4人以上が非公認になるという見通しを示しました。最終的には9日の選対会議で決定するとしています」
滝アナウンサー
「公認にするか非公認にするか、どのように決めているのでしょうか?」
小栗委員長
「石破首相は8日の代表質問でも、『地元の理解を得られているのかなどを踏まえて公認・非公認を判断する』と述べました」
「ただ、これも裏を返せば残りの“裏金議員”について勝てる候補なのか、負けそうな候補なのかを見極め、負けそうならば非公認にすることでとにかく選挙に勝ちたい、というふうにも見えます」
「自民党が極秘に衆議院選挙の情勢を調べた結果について、ある幹部は『予想以上に悪い』と分析。『何か新たな手を打ち出さないと、この流れは止まらない』と話していました」
「そうした中、新たな手の1つとして、自民党内からは『政治とカネ』について襟を正すため、非公認とした“裏金議員”の一部に、あえて党内から対立候補を擁立する、つまり刺客候補を立てるという案まで浮上しています」
小栗委員長
「もともと『刺客候補』という言葉が注目されたのは、2005年に小泉純一郎元首相が行った“郵政解散”に伴う衆議院選挙です」
「この時は、首相が掲げる郵政民営化に反対した自民党議員を選挙で非公認とし、さらにその選挙区に自民党が別の公認候補などを送り込んだことで、『刺客候補』と呼ばれました」
「当時環境大臣だった小池百合子さんが刺客第1号として“小泉劇場”を演出し、自民党は圧勝を収めました」
滝アナウンサー
「刺客を出して勝つ、ということを今回も目指しているのでしょうか?」
小栗委員長
「まだ案が浮上しているという段階ではありますが、ある自民党のベテラン議員は『何人か(“裏金議員”を)犠牲にして見せ場を作るしかないかも』と話しています」
「また、ある自民党幹部は『裏金問題と関係ない議員をこれ以上選挙で落とすわけにはいかない』と言います。“裏金議員”に厳しい姿勢を取ることで、選挙で自民党を勝利に導くための案の1つと言えそうです」
「ただ、こうした方針に対しては野党から批判の声が出ています。立憲民主党の小川幹事長は『石破さんが選挙に勝つことをと言っているが、どこまでいってもお家事情。逃げ切りたいという意図が見え見えで、国民に対して不誠実だ』と述べています」
長濱ねるさん(俳優・『news zero』火曜パートナー)
「政治とお金の問題は税金や自分たちの生活に大きく関わってくることだと思います。1回1回の選挙は大切にしたいですし、国民としてはお金の問題がどこまで誠実に明らかにされていくのか、しっかり見ていきたいと思います」
(10月8日『news zero』より)