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野田首相と小沢氏「54人」めぐり攻防激化

2012年6月23日 1:22
野田首相と小沢氏「54人」めぐり攻防激化

 消費税増税法案に反対すると明言した民主党・小沢元代表は、党を離れ、新党を結成することにも含みを持たせている。民主党の衆議院での議席は290で、国民新党も加えると293となり、過半数を大きく上回っている。しかし、仮に小沢氏ら54人以上が反対し、民主党から離党もしくは除名された場合、野田政権は衆議院で過半数を維持できず、政権運営は一層厳しくなる。政治部・亀甲博行記者が解説する。

 小沢氏は22日昼、自らに近い議員ら約25人とうな重を食べ、グループの結束を固めた。小沢氏はこの場で「我々の主張は間違っていない」などと話したということで、出席した議員らは、週末は地元で消費税増税に反対する姿勢を訴えることにしている。

 法案の採決をめぐっては、小沢氏に近い議員が「小沢グループだけでも反対は54人に達する」と述べる一方で、小沢氏周辺には「反対は50に届かないのではないか」という見方もある。

 野田首相サイドは、態度を決めかねている議員に野田首相自らが電話をかけるなど、引き締めを強めている。

 小沢氏自身は、新党については「次善の策」と話しているので、新党ありきというわけではない。また、関係者によると、小沢氏は21日の会合の際、離党届への署名を求め、これに応じた議員がいた一方で、署名しなかった議員もいたという。さらに、実際に新党結成となると、裁判を抱えた小沢氏が党首を務めるのかどうか、活動資金はどうするのかなどの難しい課題も残る。