【全文】断水続く静岡県に「27日にも政府職員派遣」松野官房長官(9/26午後)
松野官房長官は、26日午後の会見で、台風15号で被害を受け、断水が続く静岡県に、27日にも政府職員を派遣する考えを明らかにしました。
<会見トピックス>
▽台風15号
▽安倍元首相国葬
▽弔問外交
会見の概要は以下の通りです。
○松野官房長
静岡県を中心に土砂災害等による被害をもたらした、台風第15号の対応について万全を期すため、明日にも政務を含めた内閣府、厚生労働省、国土交通省の職員を、現在も断水の続いている静岡県に派遣することとしました。
現地では被災現場を視察するとともに、被災自治体のご要望などを伺う予定であります。
引き続き、政府一体となって被災地域の支援などにしっかりと取り組んでまいります。
私からは以上です。
――冒頭お話もありました、台風15号について伺います。
記録的な大雨になりました静岡県では浸水被害が相次いで確認されているほか、静岡市内では大規模な断水が続いていて、県は陸上自衛隊に災害派遣を要請しています。
政府として把握している状況と今後の対応について伺います。
また、明日にも派遣するのは政務三役のうちどなたになるのかについてもあわせてお聞きします。
○松野官房長官
台風第15号により、東日本の太平洋側を中心に、大雨となり、特に、静岡県や愛知県では線状降水帯が発生し、記録的な大雨となりました。
現時点で把握している人的被害については、死者2名、行方不明者1名、軽傷者3名との報告を受けている他、大雨による住家の損壊や床上・床下浸水が多数発生していると報告を受けています。
被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
水道については、静岡県で約6万4600戸が断水をしているものの、応急給水を実施しており、静岡市の断水については、1週間以内の復旧を目指しているとの報告を受けています。
また電力については、静岡県を中心に最大約12万戸の停電が発生しましたが、現在は約300戸まで解消したとの報告を受けています。
政府としては、台風の対応に万全を期すため、台風接近前に情報連絡室を設置し、政府一体となって災害応急対応にあたっています。
また、静岡県知事からの自衛隊災害派遣要請を受け、先ほど、部隊が活動を開始したところであります。
引き続き、関係機関が緊密に連携し、速やかな復旧に努めてまいります。
なお明日は、内閣府や厚生労働省の副大臣や政務官を派遣することを予定していますが、具体的に誰をどのような日程で派遣するかについては、現在調整中であります。
――国葬について。
来日予定だったカナダのトルドー首相の欠席に伴って、カナダから代わりの出席者がどなたかいらっしゃるのでしょうか。
外国の首脳級はトルドー首相を除いた計 48 人ということでよろしいのでしょうか。
加えて、最終的にいくつの国・地域・国際機関からの出席は見込まれるのでしょうか。
また、その内訳として海外から来日する数と日本に駐在する大使らの参列の数はそれぞれいくつになるのか合わせて伺います。
○松野官房長官
今回トルドー首相の参列が非常に大規模なハリケーン対応のために見送りになったことを受け、カナダからはシャンパーニュ革新・科学・産業大臣が参列する予定であります。
元職を含めた首脳級の参加者数は現時点で48名を予定しています。
また22日時点で参列する旨の連絡があった国・地域、国際機関等の数は218であり、その内、海外から代表が参列する国・地域、国際機関等は117、駐日大使、駐日国際機関代表等が代表として参列する国・地域、国際機関等は101であります。
いずれにせよ、最終的な数字については、国葬儀後、可能な限り速やかに公表をしたいと考えております。
――国葬に伴う弔問外交について伺います。
いま言及があったカナダのトルドー首相が訪日を取り止めたことで、G7の首脳は誰も参列しない形となりましたが、日本国内で国葬への賛否が割れている現状が海外からの参加者に影響しているのかどうか伺います。
また「国葬ではなく内閣葬などでも弔問外交はできる」と野党などは批判していますが、こういった指摘に対し、どう説明しますでしょうか。
○松野官房長官
カナダからはトルドー首相はハリケーン「フィオナ」への対応を行う必要があることから、残念ながら、国葬儀への参列を取りやめることとした旨、説明がありました。
カナダ東部5州を直撃した、ハリケーン「フィオナ」は、甚大な被害を出した、2003年のハリケーン「フアン」の規模を超えるとされ、カナダ連邦政府および州政府は、最大限の警戒態勢を敷いていると承知しており、カナダからの代表団長変更に、日本国内の世論が影響したとのご指摘は当たらないと考えます。
また、その他各国の参列者の決定に関し、日本政府としてコメントする立場にありません。
安倍元総理の国葬儀については、これまでも申し上げている通り、海外から国全体を巻き込んでの敬意と弔意が寄せられている等、様々な状況を踏まえ、我が国としても、個人に対する敬意と弔意を表す儀式を催し、これを国の公式行事として開催し、その場に海外からの参列者の出席者を得る形で葬儀を執り行うとしたものであります。
いずれにせよ、本日から行っている、岸田総理と各国要人との会談も通じ、安倍元総理が培われた外交的遺産を、我が国として、しっかり受け継ぎ、発展させるという意思を内外に示してまいりたいと考えております。