「セキュリティ・クリアランス」提言案とりまとめ 機密情報を扱う人の信頼性、国が事前に確認
サイバー情報などの漏洩を防ぐため、機密情報を扱う人の信頼性を国が事前に確認するセキュリティ・クリアランス制度について、政府の有識者会議が提言案をとりまとめました。
政府が検討しているセキュリティ・クリアランス制度は、経済安全保障分野の機密情報の漏洩を防ぐため、サイバー関連情報や規制制度関連情報など、重要な情報を扱う人の信頼性を国が事前に調査するものです。
提言案では、政府として秘匿すべき機密情報を「トップ・シークレット」や「シークレット」など複数のレベルに分けて指定し、こうした情報を取り扱う人については国が本人の同意を得た上で事前に調査を行い、信頼性を確認するとしています。
また、情報の漏えいに対して罰則を定めることが重要だとしており、罰則の内容は防衛などの分野で秘密の保持について定めている「特定秘密保護法」と「同様の水準」にすることが適当だとしています。
提言案は、日本には現在、セキュリティ・クリアランス制度がなく、海外と取引する際に日本企業が不利になる面があることから、制度が必要だとしています。
政府は26日からの通常国会に法案を提出する方針です。