首相 「戦後70年談話」閣議決定見送りへ
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安倍首相は今年夏に発表する「戦後70年談話」について、閣議決定を見送る方向で検討していることがわかった。
戦後70年談話を巡って、安倍首相はこれまで戦後50年、60年に閣議決定の上で発表された村山談話と小泉談話を「全体として引き継ぐ」と述べている。一方、2つの談話に盛り込まれた「植民地支配と侵略」や「おわび」などの表現を用いるかについては否定的な考えを示していた。閣議決定を見送り、政府の公式見解ではなく、首相個人の見解と位置づけることで談話の表現を巡る国内外からの批判や反発を弱める狙いがあるとみられる。
また、閣議決定には全ての閣僚の署名が必要なほか、与党・公明党が事前の調整を求めていることから、こうした調整を避ける狙いもあるとみられる。