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北朝鮮へ制裁強化か?日本政府の対応は

2016年1月7日 20:47
北朝鮮へ制裁強化か?日本政府の対応は

 北朝鮮が6日、「水爆実験に成功した」と発表したことを受け、安倍首相は、国際社会と協調した制裁とは別に、「日本独自の制裁強化」を検討していく考えを示した。

 安倍首相「国際社会が一致してこの問題に対応するよう努めると共に、我が国独自の措置の検討を含め、北朝鮮に対して毅然(きぜん)かつ、断固たる対応を行ってまいります」

 日本政府は2014年7月、北朝鮮が拉致被害者らの調査に乗り出したことを受け、「人の往来の規制」や「北朝鮮船舶の入港禁止」などについて、緩和や一部解除をしている。今回、政府内ではこうした制裁の復活も含めて検討している。自民党議員からも制裁の強化を求める声があがる。

 山谷前拉致問題担当相「平和を乱す行為でありまして、断固非難します。経済制裁も含めてですね、北朝鮮が正しい行動をとるように圧力をかけるということを検討することが大事だと思っています」

 しかし、制裁を強化すれば、北朝鮮は態度を硬化させるものとみられる。難しい判断を迫られる中、政府関係者は、制裁強化も「やむを得ない」との認識を漏らした。

 日本政府関係者「『日本は拉致問題を抱えているので、アメリカなどとは足並みをそろえられません』とは言えないだろう」

 一方、拉致被害者の家族は問題解決が遅れないよう、政府に注文をつけた。

 拉致被害者家族会代表・飯塚繁雄さん(77)「核だけに論議が集中することなくですね、絶対にこの拉致問題を並行して後回しにしないような形をぜひとっていただきたい」

 横田めぐみさんの母・早紀江さん「私だったら生きていられないと思うような状況に(被害者は)置かれているんですね。これがだめならこの方法でどうかと言っていただかないといけないのではないかと」

 北朝鮮による「水爆実験の成功」の発表。国際社会はどう向き合っていくのか、難しい対応を迫られている。