選挙制度改革 与野党各党から意見聴取
衆議院の一票の格差是正に向けた選挙制度改革で、大島議長が22日、与野党各党から意見を聞いた。定数削減など国会の身を切る改革はできるのか?国会から富田徹記者が中継。
議員定数を10削減することについては一部の党を除いて賛成しているが、その進め方を巡って大きな隔たりがある。焦点は、有識者調査会が出した答申をどう受け止めるかだ。
答申では、小選挙区での定数削減について東京などで7つ議席を増やす一方、地方を中心に13議席を減らす方式を提案している。一票の格差を是正するため議員1人当たりの人口に応じて配分を見直す、いわゆる「アダムズ方式」と呼ばれるもの。
自民党はアダムズ方式を当面、採用せず、小選挙区を「0増6減」するなどの案を検討している。ある自民党幹部は「アダムズ方式を採用すれば都会の議員ばかりが増えてしまう」と話している。
自民党案では、与野党はまとまりそうもない。民主党の枝野幹事長は早速、自民党の案を強く批判している。
民主党・枝野幹事長「(自民党の案は)党利党略そのものであり、調査会答申をつまみぐいして、換骨奪胎するものである」
民主党幹部の1人は「それぞれの党が好き勝手なことを言ったら何もまとまらなくなる」と話し、自民党の対応に不満をもらしている。
一票の格差是正を巡る法案の成立は、衆議院解散のいわば前提条件とみられており、安倍首相は今の国会で成立させたい考え。近く与野党による協議がスタートするが難航が予想される。