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国勢調査で「一票の格差」を試算すると…

2016年2月26日 13:05
国勢調査で「一票の格差」を試算すると…

 26日朝、国勢調査の速報値が発表された。衆議院の選挙制度改革で有識者調査会が答申した議席配分方式をこの速報値に当てはめると、20の都県で「9増15減」となる。

 有識者答申調査結果に基づき、現在の衆議院の小選挙区の「一票の格差」を試算したところ、最大は東京1区と宮城5区の間で2.334倍の格差があった。

 有識者調査会は一票の格差を是正するため「アダムズ方式」と呼ばれる議席配分方式を示しており、今回の結果に適用すると東京など5つの都県で議席が9増える一方、福島や山口などでは議席が15減る「9増15減」となる。一票の格差は都道府県の間で最大で1.668倍となる。

 一方、自民党は「アダムズ方式」の採用を当面見送り、「0増6減」とする案をまとめている。この場合、青森や奈良など6県で議席が削減され、一票の格差は都道府県の間で最大で1.885倍となる。

 公明党や民主党は「アダムズ方式」の採用を求めているが、自民党内からは「9増15減になれば選挙区の調整が大変になり、とても受け入れられない」との声もあがっている。

 自民党は今国会で関連法案を成立させたい考えだが、与野党の調整は難航しそうだ。