ヘイトスピーチ解消法案 参院法務委で可決
特定の民族や人種に対して差別をあおる、いわゆる「ヘイトスピーチ」を解消するための法案が参議院法務委員会で採決され、全会一致で可決された。法案は今国会で成立する見通し。
法案ではヘイトスピーチについて「日本以外の国、地域の出身者と子孫を地域社会から排除することを扇動する不当な差別的言動」と定義している。
差別的な言動の例として、「生命や財産などに危害を加えることを告知する」ことや「著しく侮辱する」ことなどを挙げている。その上で、国や地方自治体に対してヘイトスピーチの解消に向け、相談体制の整備や人権教育の充実などを求めている。一方で、具体的な罰則などは盛り込まれなかった。
法案をめぐっては自民・公明両党と民進党が11日、「法律の施行後もヘイトスピーチの解消状況を見て対策を再検討する」ことを附則に加えることなど修正協議で合意した。
これを受け12日の参議院法務委員会で採決が行われ、法案は全会一致で可決された。13日の参議院本会議でも可決された後、衆議院に送られ今の国会で成立する見通し。