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天皇生前退位 制度化は「憲法改正が必要」

2016年8月22日 15:19
天皇生前退位 制度化は「憲法改正が必要」

 天皇陛下の生前退位をめぐり、内閣法制局などが、将来にわたって生前退位を可能にするためには、「憲法改正が必要」と指摘していることが新たに分かった。

 天皇陛下のお言葉について安倍首相は「重く受け止める」と表明したが、政府は憲法との整合性をいかに保つか、難題に直面している。政府関係者によると、憲法と法律との整合性をチェックする内閣法制局などは、生前退位を将来にわたって可能にするためには「憲法改正が必要」と指摘しているという。

 これは憲法第1条で天皇の地位は日本国民の総意に基づくと定めていて、天皇の意思で退位することはこれに抵触するという理由。

 一方、生前退位を今の天皇陛下にだけに限定するのであれば、特例法の制定で対応が可能だと説明しているという。政府は来月にも有識者会議を設置し、特例法の立法を軸に議論を進める考え。

 菅官房長官「有識者会議の設置も含めて、どのように対応していくかということを、現在考えているところであります」

 一方、特例法を定める場合でも退位された後の天皇の地位など、一から制度を作り上げる必要があり、政府高官は「調整はなかなか難しい」との見通しを示している。