憲法めぐる論戦 参院で再開するも…
7月の参議院選挙で憲法改正に前向きな勢力が衆・参両院の3分の2を占めてから初めてとなる憲法審査会が16日、参議院で開かれた。国会記者会館から富田徹記者が伝える。
参議院で憲法を巡る論戦が行われるのは約9か月ぶりで、16日は与野党各党がそれぞれの立場を表明するところから始まった。
自民党・中川雅治議員「自主的な憲法改正はまさに国政の重要な課題となっていると考えます」
民進党・白真勲議員「自民党の姿勢を見ると自民党は現行憲法を評価せず、むしろ否定しているのではないか。現行憲法を破棄したいのではないかと疑問に感じます」
16日の審査会では、自民党が憲法改正に向けた議論を加速するよう求めたのに対し、民進党は「まず現行憲法を正しく評価すべきだ」などと訴えた。
参院選を経て今国会では憲法改正が大きなテーマになるとみられてきたが、TPP(=環太平洋経済連携協定)を巡る与野党の対立もあり、議論のスタートは大幅に遅れた。そのため憲法審査会は衆参それぞれで1、2回開いたところで会期末を迎えそうで、議論は深まらないまま来年に持ち越されることになりそうだ。