北方領土問題 日露の次官が都内で極秘会談
北方領土問題の解決をはかる平和条約締結を巡って、今年8月以来途絶えていた日本とロシアの事務レベルの高官による交渉が先週、都内で極秘に開かれていたことが分かった。
複数の日露交渉筋によると、この交渉は今月16日、外務省の都内の施設で日本から杉山外務次官と平和条約を担当する外務省国際法局の課長、ロシアからはモルグロフ外務次官ら2人が出席し、計4人が昼食を交える形で行われた。
事務レベルの交渉は今年8月、モスクワで開かれて以来となる。両国間では経済協力の交渉が活発化する一方、領土交渉について安倍首相は「簡単ではない」としている。
今回、これまで交渉を担当していた外務省の原田政府代表は出席せず、安倍首相の意向をより直接伝える目的から杉山次官が出席したものとみられる。
関係筋によると、ロシア側は領土交渉に反発する国内世論にも配慮し、今後も、交渉は水面下で進めたいとの意向を示しているという。