どうなる?沖縄県民投票 辺野古賛否は
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「辺野古の海 埋め立てめぐり どうなる?県民投票」。日本テレビ・那覇支局の佐藤拓記者に聞いた。
24日に行われる沖縄県民投票は、辺野古の海の埋め立てについて「賛成」「反対」「どちらでもない」の3択で民意を問うものだ。
投票結果に埋め立て工事を止める法的な拘束力はないが、いずれかの選択肢への投票が有権者の4分の1に達した場合、沖縄県知事は結果を尊重するとともに、首相とアメリカ大統領に結果を通知することになっている。
――この話題について佐藤記者にフリップを書いていただきました。
2つの数字を書きました。「50」「290000」です。
まず「50」は投票率で50%を超えるかどうかです。今回の県民投票では投票率が何%を下回った場合、開票自体をしないなど、そういう規定はないのですが、有権者の半数以上が棄権したとなると結果の意味に疑問符がつきかねません。
今回、自民党と公明党が自主投票を表明しているので、そのなかで、投票率が50%を超えるのか、どこまで伸びるのかがひとつの注目点です。
そして「290000(29万)」ですが、結果として、埋め立て反対の票が3つの選択肢の中で最も多くなるであろうというのが大方の見方ですが、それが29万票を超えるかどうかなんです。
そしてこの29万というのが、先ほどありました有権者の4分の1にあたる数で反対票がこの29万票を超えて大きく伸びていけば、埋め立て反対の明確な民意が示されたといえそうなんです。
逆に反対票がこの29万票を下回ることがあれば、県民投票は失敗だったとなりますし、辺野古移設反対を掲げてきた玉城県政にとっても打撃なんです。
そこでもう1枚フリップに「『明確な民意』→政治的効果」と書きました。
今回の県民投票で、県民が埋め立て反対の明確な意思を示した場合でも、結果に法的拘束力はないということで安倍政権は辺野古移設を進める姿勢を明らかにしています。
しかし、中長期的に見ると沖縄県民が総意として辺野古移設反対の意思を示すとすれば、その政治的な効果というのは、実は想像している以上に大きいのではないかと思っています。
玉城知事は県民投票の結果を理由として、改めて辺野古の埋め立て承認を撤回することも検討しています。
一方で、辺野古の工事は当初の予定よりも大幅に遅れている上に、埋め立て予定の海底に軟弱な地盤が見つかったということで技術的な難問もかかえていて、今後、工事にかかる予算も期間もさらに膨れあがる見込みなんです。
そして、もともと普天間基地は運用停止、早期の閉鎖、返還というのは沖縄県民の共通した願いなんです。そこに今回、辺野古移設ではだめだという県民の総意が加われば、では、普天間基地を使用しているアメリカ海兵隊が日本に駐留する必要はあるのかということを含めて問題が全国に投げかえされるわけですし、日米両政府もいずれ辺野古移設にかわる普天間問題の解決策について真剣に考えざるをえない時期がくるのではないでしょうか。
――この沖縄県民投票は、24日に即日開票され、その日のうちに結果が判明する見通しです。みなさんも投票率50%、そして29万票という数字に注目していただければと思います。
【the SOCIAL opinionsより】