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“統一教会”被害者救済法案 まもなく成立 岸田首相の課題は?

2022年12月10日 17:10
“統一教会”被害者救済法案 まもなく成立 岸田首相の課題は?

いわゆる統一教会の被害者を救済する法案がまもなく、参議院本会議で可決、成立します。

会期末の土曜日に国会を開くのは約29年ぶりという異例のことです。今国会での成立にこだわった岸田首相はギリギリでの法案成立を成果につなげたい考えです。

岸田首相「社会の変化等の中で、法案の施行状況を判断した上で、さまざまなご意見を参考に、必要な見直しについては考えていく」

今後の焦点は2つです。1つは、実効性をどう高めるか。野党側の質問は最後までこの点に集中しましたが、岸田首相は「法案の解釈を明確にする」「相談体制を充実させる」などと繰り返しました。

もう1つの焦点は、政府が教団に対し、解散命令の請求に踏み切るかです。岸田首相は「質問権を行使し、客観的な事実を明らかにし、必要な対応を行う」と述べるにとどめました。

国会の閉会を受け、岸田首相は10日夜、記者会見を行います。

――Q. 国会は10日で閉会しますが、岸田首相が次に取り組む課題は何でしょうか?

早速、待ち構えるのは防衛費を増やすことに伴う財源確保のための増税議論です。岸田首相は、将来的に1兆円を超える財源を増税で確保する考えで、側近議員は法案の成立で「支持率も好転するだろうし、やりたいことをやればよい」と話しています。

一方で自民党内の反対論は根強く、反発も予想されます。年内のとりまとめを目指す中、岸田首相が党内の理解を得て結果を出せるかが問われます。