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“統一教会”被害者救済法案が衆院を通過 「第1章のページが開いた」 残された課題に「これからも議論を…」

2022年12月9日 0:36
“統一教会”被害者救済法案が衆院を通過 「第1章のページが開いた」 残された課題に「これからも議論を…」

世界平和統一家庭連合、いわゆる“統一教会”の被害者を救済するための法案が8日、衆議院で可決されました。元2世信者や元妻が信者の男性からは、歓迎の声が聞かれました。そして元2世信者の女性は涙ながらに、残された課題について「これからも議論を続けてほしい」と訴えました。

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8日午後の記者会見で、元2世信者の小川さゆりさん(仮名)が流した涙。

元2世信者 小川さゆりさん(仮名)
「たくさんの方がまだ、自分のように被害にあっているということを知って、自分の子どもが生まれて、“その子に同じ思いをさせたくない”という思いで、きょうまで来ました。どうか、これからも、私たち被害者がいること、忘れないでほしいです」

会見に先立って開かれた8日午後の衆議院・本会議では、小川さん(仮名)と、元妻が信者の橋田達夫さんが傍聴する中、教団の被害者を救済する法案が可決され、衆議院を通過しました。その瞬間、2人の表情に変化は見られませんでした。

しかし、その後の会見で心境を聞かれると、小川さん(仮名)は時折、大粒の涙を流しながら、「何からしゃべったらいいのかな…。与野党が共闘してこの新法を作るということが、本当に奇跡に近い内容だったと思います。まだまだ課題がたくさん残っている部分があるので、どうか、私たち被害者のことを忘れずに…どうか、これからも私たち被害者がいること、忘れないでほしいです。そして、この課題が残っている部分をどうか忘れずに、これからも議論を続けていただきたいです。ありがとうございました」と語りました。

橋田さんは「扉が開いたと、第1章のページが開きました。本当に、皆様に心から感謝しております。もう言葉に出ないというか、感無量です」と心境を語りました。

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法案では、教団側などに対して「禁止規定」と、個人の自由な意思を抑圧しないなど「配慮義務」を設ける二段構えで、不当な寄付を防ぐとしています。岸田首相は、まずは罰則付きの「禁止規定」で違反があれば献金は取り消せるようにするとし、「配慮義務」違反については、献金が取り消せなくても民事訴訟での損害賠償請求につながるので、救済につながると強調しました。

一方で、この配慮義務について、実際に被害者支援にあたってきた弁護士からは「裁判所で不法行為と判断されるかは不透明」と、実効性を疑問視する声も上がっています。

小川さん(仮名)は涙ながらに、残された課題について“今後も議論を続けてほしい”と訴えた上で、「この問題がずっと闇に葬られて、何十年も被害の歴史を繰り返してしまうことが考えられる状況で、やはり誰かが行動を起こさないと本当に何も変わらなくて、自分が顔を出すことで、やはり…変えられた部分も多くあると思っています」と語りました。

救済法案は9日も参議院で議論され、会期末の10日に成立する見通しです。

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一方、文部科学省が初めて行使した質問権に対し、9日の回答期限を前に教団が8日夕方、段ボール10箱程度の関連資料を発送したことがわかりました。回答内容については、明らかになっていません。

(12月8日放送『news zero』より)