防衛白書 “コロナ”で中国の動向に警戒感
ことしの防衛白書が14日の閣議で報告されました。新型コロナウイルスを「安全保障上の課題」と位置づけると共に、中国の動向に警戒感を示しています。
白書では、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、中国などが「社会不安や混乱を契機として偽情報の流布を含む様々な宣伝工作なども行っている」と指摘しました。その上で、「安全保障上の課題として重大な関心をもって注視していくことが必要」だと分析しています。
こうした中、尖閣諸島周辺では、中国の公船が機関砲とみられる武器を搭載し、日本の漁船を追尾したことなどを例に挙げ、「力を背景とした一方的な現状変更の試みを執拗(しつよう)に継続」していると厳しく指摘しました。
一方、北朝鮮のミサイル開発については、去年、3種類の新型ミサイルが発射されるなど「攻撃態様の複雑化・多様化を執拗に追求」していると分析し、警戒を強めています。