防衛白書 ロシアのウクライナ侵略「国際法の深刻な違反」厳しく批判
今年の防衛白書が22日朝の閣議で報告されました。ロシアによるウクライナ侵略について一章設けられ「国際法の深刻な違反」だと厳しく批判しています。
白書では、「ロシアによるウクライナ侵略」に関する章が新たに設けられました。侵略について「国際法の深刻な違反」だと指摘した上で、「力による一方的な現状変更はアジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすもの」だと厳しく批判しました。
一方で、中国に対する警戒感も強めています。中国と台湾の間で「軍事的緊張が高まる可能性も否定できない状況」との認識を示し、「動向を一層の緊張感を持って注視する」と初めて明記しました。
また、台湾に関する記述が去年の5ページから10ページに倍増していて、台湾が分析した「中国の台湾侵攻プロセス」や台湾の防衛戦略などを詳しく紹介しています。
このほか、中国とロシアによる日本周辺での共同演習や爆撃機の共同飛行を取りあげ、今後、中国とロシアが「さらに軍事的な連携を深めていく可能性がある」と指摘しました。
政府が保有を検討する「反撃能力」については新たな欄を設け、これまでの政府見解などを解説しています。