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総裁選 年金“抜本的改革”消費増税は…?

2021年9月21日 3:58
総裁選 年金“抜本的改革”消費増税は…?

自民党総裁選で今、急浮上しているテーマが「年金制度」です。河野ワクチン担当相が「抜本改革を!」と言い、岸田前政調会長や高市前総務相がそれに対し疑問を投げかける展開に。なぜ注目かというと消費税率の引き上げにも関わるからです。

■年金制度“抜本的改革”増税どれぐらい必要?

小野高弘・日本テレビ解説委員
「年金制度は2階建てです。1階は、保険料を納めた全員が受け取れる『基礎年金』。それに加えて会社員らは報酬に応じて額が増える『厚生年金』。注目は1階部分の『基礎年金』です。保険料と税金でまかなっていますが、河野氏は、人口が将来減っていくと、集められる保険料は目減りして、もらえる年金額が少なくなり、生活が成り立たない人が増えると話しています。なので制度を根本的に改革しよう。最低限保障すべき部分だから全て税金でまかなおうといっているわけです」

有働由美子キャスター
「4人の中で河野氏だけの独自の政策なんですよね」

小野高弘解説委員
「ほかの3人からは、全部税金なんて無理だという意見もあります。岸田氏は『消費税でやるとしたら実際何%上がるかを示して議論しなければ』『私は消費税を10年程度は上げることを考えていない』とし、高市氏は『基礎年金部分を全部税金でまかなうのは無理がある』『生活が成り立たない時に生活保護を堂々と受け取れる形をつくりたい』と話しています。また、野田氏は『必要なのは少子化対策。こどもまんなか政策でパラダイムシフトを起こす』といっています」

「岸田氏が言う通り、税金でまかなうのであれば消費税率の引き上げは避けられません。ただ、河野氏は『資産や収入が一定以上ある人には最低保障年金は必要ない』『どういう人を対象に、どのぐらいの年金を支払うかで必要な税金の額は違ってくる』といって、結局、どのぐらいの増税が必要なのか話していないんです」

有働由美子キャスター
「でも、具体的な数字を示してくれないといいも悪いも判断できないですよね」

■「最低保障年金制度」過去に断念も

小野高弘解説委員
「じつは10年以上前に民主党政権が、これを政策に掲げて具体的な数字を試算したことがあります。毎月7万円の年金を保障するのに、消費税率が当時5%だったのをゆくゆくは最大16%以上に引き上げる必要があるとの試算が出ました。当時の野党・自民党も批判して民主党政権が断念した経緯があります」

有働由美子キャスター
「将来の年金に不安を持っている人も多いですから、何をどう変えていくのか、実現可能性はどうか、しっかり示していただけると、私たちがあらためて考えるきっかけになります」