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【解説】派閥解消しないと「党がもたない」の声…意見集約できるのか 岸田首相の考えは?

2024年1月16日 18:07
【解説】派閥解消しないと「党がもたない」の声…意見集約できるのか 岸田首相の考えは?
自民党は、全ての所属議員が参加できる形で「政治刷新本部」を開き、政治資金や派閥のあり方について議論しました。

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――政権幹部から「派閥を解消しないと自民党がもたない」との声が上がっているということで、それだけ危機感が高まっているということですね?

そう言えると思います。

この政権幹部は以前の取材には「派閥の解消は難しい」と答えていたんです。

自民党に対する厳しい、冷ややかな世論を受け「派閥を解消せざるを得ない」と認識を改めたようでした。

また岸田総理は前回に引き続き、16日も最後まで出席し、全ての発言に耳を傾けました。岸田総理は17日に行われる有識者からのヒアリングにも出席する意向でこうした姿勢からは総理の本気度もうかがえます。

――肝心の岸田総理は派閥の解消についてどんな考えなんでしょうか?

岸田総理の周辺に取材したところ、総理本人は「派閥からカネと人事の機能をなくし、政策集団にするしかない」との考えを示しているということです。

今後は派閥の解消に慎重な麻生副総裁や森山総務会長らとの間でどう調整を図るかが最大のポイントとなります。

――麻生さんのような有力者が慎重な中で、意見を集約できるんでしょうか?

無派閥の議員の多くは派閥解消を訴えていますが、16日の会議でも派閥に所属している議員からは「派閥を解消しても問題解決にならない」という意見が出たほか、あるベテラン議員は「派閥による政策議論、若手育成といった役割は別におかしくない」などと話していて、調整が難しいことは事実です。

そのため、来週を目指している、議論の中間とりまとめでは、あまり踏み込まず、その後、何段階かに分けて改革案を打ち出すことも検討されています。